タペット音の原因と解消方法まとめ
バイクの代表的な異音のひとつに、「タペット音」があります。
バイク好きの方なら聞いたことのあるワードかもしれませんが、初心者バイカーにはどんな音か分からない…という方が多いのではないでしょうか。
ここでは、タペット音とは何か、音の種類や異音がする原因、対処方法について解説していきます。
タペット音とは
エンジンの上の部分、シリンダーヘッドの辺りから聞こえる「カチカチ」「カタカタ」といった音のことです。人によっては、「カッカッカ…」「カンカンカン」と乾いた感じの音が聞こえるといいます。
4ストロークエンジンのバイク特有の症状で、エンジンをかけたときによく発生します。
アイドリング中に異音に気づく人も多いようです。
タペット音の原因
エンジンの上部分にあるカムシャフトと、それに付随するバルブの隙間が正しくない場合に発生します。
カムシャフトとバルブの間には、もともとわずかな隙間(クリアランス)が設けられています。新車のバイクのエンジンからはほとんど聞こえませんが、走行距離が長くなってくるとカムとバルブの接点が摩耗して、カムがバルブを打つ音が大きくなっていきます。
タペット音は新車であっても聞こえないレベルで発生しています。
気にならないようであれば故障ではありませんが、タペット音が聞こえるようになってきた、音が段々と大きくなってきた場合には、「タペット調整」が必要です。
タペット音を放置しておくと
タペット音が発生しているままバイクを使い続けると、出力が低下してバイクのパワーダウンにつながります。定期的なチェックと調整が必要です。
タペット音の対処法
タペット音を解消するには、「タペット調整」を行います。タペット調整では、まずカムシャフトとタペットのクリアランスがどれだけ空いているかを測定します。
次に、メーカーのサービスマニュアルで、エンジンごとのクリアランスの基準値を確認しましょう。
クリアランスを基準値内に収めることでタペット音が解消されます。
ただし、バイクによってシムを交換してクリアランスを調整するものとアジャスターで調整できるものがあります。
各メーカーや車種ごとのマニュアルをチェックして、適切な方法でクリアランスを調整してください。
クリアランス調整は、それほど難しくないためセルフでも行えますが、メンテナンス用の工具をある程度揃える必要があります。工具を揃えるのが難しい、自力で治すのは不安がある…という方は、無理せずバイクショップに相談しましょう。